今回は、麻布十番にあるうどんの名店をご紹介します。訪問日は、9/21です。

お店の名前は「饂飩 くろさわ」、店名が示すとおり、「世界のクロサワ」こと、映画監督の黒澤明さんの世界を食で表現しようというスッゲーお店です(笑)
お店のプロデュースは、黒澤監督の長男である黒澤久雄さん、メニューおよび味の監修は、日本蕎麦界のカリスマである高橋邦弘さんです。


今やレジエンドと化した蕎麦店「翁」ですが、カリスマ高橋さんは、蕎麦の「力」が落ちる夏場は、うどんにも力を入れていたということです。

で、どのへんが黒澤監督なお店かというと、店舗デザインは、黒澤組美術スタッフが担当したそうです。。
外装は、昔の饂飩屋をイメージしてレトロ調に。

内装のインテリアは、黒澤明監督の「明」の字をモチーフにして、窓や欄干が「日」と「月」の字で構成されています。

かなり見づらいですが、右側窓に「明」の字体デザインが施されています。

卓上もシックで、落ち着いた雰囲気です。

卓上のメニューをめくると、素材に関する薀蓄の数々です。

 【節類】
   薩摩産本枯本節
   土佐産本枯寒目目近節
   極上本枯サバ節
 【椎茸】
   かとうさんちの干し椎茸


 【昆布】
   利尻昆布
 【粉】
   上州粉手打ちのれん
 【醤油】
   うすくち醤油 信濃 紫大尽
 【みりん】
   家醸本みりん

オーダーは、この店で一番人気という「黒豚カレー南蛮」1,260円にしました。

メニュー写真は、店外店頭に掲載のあったものです。

しばらく待って、「黒豚カレー南蛮」完成です。

うどんのつゆは、複数の種類の節から抽出した複雑なダシの旨みが交錯しています。

その重層的な旨みにスパイシーなカレーが溶かされていて、かなり後引く美味しさです。

うどんは、しっかりとしたコシのあるこれだけでも美味しそうなものです。

実はこちらのうどんですが、世は讃岐うどん全盛の風潮にあって、ここのうどんは京風うどんです。
その特徴は、とにかくダシの美味さにこだわって、結果としてうどん自体のクオリティもより一層際立つというものです。

具として乗っかる黒豚バラ肉のスライス、濃厚なつゆに負けない肉の味がします。

その他の具は、ネギ、タマネギ、パプリカです。

つゆは熱々で、暑い日にこれをいただくと汗が止まらなくなります。でも、真夏でもこの「黒豚カレー南蛮」が大人気ということで、食べてみて納得のお味でした。

実は麻布十番は、更科蕎麦の聖地ですが、そんな場所で京風うどんで勝負する「饂飩 くろさわ」、そんなチャレンジ精神も黒澤スピリットでしょうか!?

カレーうどん、大変深いコクでとても美味しいのですが、他のうどんメニューはもちろん、1年を通していただけるおでんも人気メニューとのことです。
今度は、黒澤監督の映画を見てからおでんで一杯やりにこよう、〆にざるうどんかなー!

「饂飩 くろさわ」の公式HPは、こちらです。

饂飩くろさわ

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック