今回のお店はこちら、2008年7月19日に目黒・不動前エリアにオープンした新店「ラーメンゼロ」です。
前島司総大将率いるせたが屋グループの9店舗目の支店です。
東京都内のラーメンブロガーならとうの昔に訪問してるだろって位、オープン直後はこちらの記事が氾濫しました。
訪問日は9月29日、ワタシは、思いっきり波に乗り遅れて、今頃になってようやくの来店です(^^ゞ
店名の「ラーメンゼロ」の意味ですが、こちらのラーメン、もちろんプライスレスなわけではありません(笑)
では、何がゼロかと言うと醤油・塩・味噌といった調味料を一切使わず、タレ(かえし)の全く無い、完全にスープのみで成立しているという、驚くべきラーメンなのです。
通常ラーメンは、様々な素材から出汁を取ったダシ汁に、タレで味を付けてスープとして完成します。
(一部の博多ラーメンでは、タレを全く使わずトンコツだけを煮出したスープでラーメンを作っているものもあるようです)
また、千葉の地ラーメンとして有名な竹岡式は、チャーシューを煮たタレ(煮汁)のお湯割りがスープ代わりで、あちらはタレのみで成立しているラーメンです。
一方こちらラーメンゼロでは、ダシのみスープなので、竹岡式とは真逆ですね。
また、ラーメンゼロの味は、日テレ系の人気番組『新どっちの料理ショー』(終了済み)の中の1シリーズ、『ラーメン巌流島』2006年5月放送分で、せたが屋と九段斑鳩が対決し、せたが屋が大差で勝利した時のレシピです。
番組で名だたるグルメ審査員を唸らせた味ということで、とても楽しみです。
入店すると、まず入口右側にある券売機で食券購入です。
オーダーは、「ラーメンゼロ」(850円)にしました。
そして、「普通にラーメンのインパクトを求める方へ」と注意書きのある「プラス1」(0円)も試しにオーダーしました。
つけ麺ですが、提供開始が遅れてオープンから約1ヶ月後の8月21日から始まったそうです。
つけ麺は普通、少なめのスープにタレを合わせて濃い味のつけ汁を作りますが、こちらはタレを使わないつけ汁でした。
つけ汁と元スープが同じもの(割っても濃さが変わらず量が増えるのみ)、なので(提供開始時は)スープ割りが無かったそうです。
それが、最近リニューアルしたらしく、券売機のつけ麺のボタンに、スープ割り可能の趣旨のインフォがありました。
ネタ的にはつけ麺の方がニュースバリューがありますが、初訪なのでデフォをオーダーです。
店内は、カウンター6席と6人掛けテーブルが1卓、白木が印象的な、清潔で明るい店内です。
卓上には、塗り箸でエコに対応。味が薄く感じる人のために、岩塩と胡椒も常備です。
調味料ゼロ宣言(笑)
「あさりや昆布、ホタテ、スルメ、魚、野菜、果物、鶏豚を大量に」使用とのことです。
待つことしばし、「ラーメンゼロ」完成でーす♪
具は、ネギ2種類みじん切り、チャーシュー2枚、メンマ2種類、肉そぼろ、海苔です。
脇にある小皿は、「プラスワン」です。「ゼロ」に追加するから「プラスワン」なのですね。
サイズは、指の乗っかるほどの小ささ、長方形のキューブです。
「プラスワン」の正体は、調味料を冷やして固めたジェレです。一滴(?)舐めたのですが、痺れるしょっばさ、醤油濃縮ゼリーっていう感じでした。
注目のスープですが、確かに最初は薄味に感じます。塩味が足りない感じ、しかし食べ進むにつれ徐々に味に慣れてくると、様々な素材の旨味が凝縮されているのが分かります。
薄味ですが、インパクトの弱さ・繊細さは感じられず、むしろ大量の素材から湧出した重層的な旨味の輪郭が鮮明で、むしろ力強いスープです。
個人的には、スルメを結構感じましたが、これは、かなり美味しいです。
中細の麺は、しなやかでスープののりも良く、美味いですね。
チャーシュー、小ぶりですが赤身で旨さが凝縮した噛みしめるタイプ、美味いです。
メンマは、丼半周分の長さの柔らか穂先メンマと、通常タイプの固いメンマ2種類。
そして、丼に散らされた肉そぼろ、これがまたいい味出してるんですよね〜!
途中で、「プラスワン」をレンゲで溶いて、スープに入れます。そうすると、醤油ラーメンに一変しました。
これはこれで美味しいけど、やはりダシスープだけで味わった方が、このラーメンの良さが良く分かりますよね。
次回は、つけ麺を食べたいです。ご馳走様!
お店のデータはこちら、せたが屋公式HPのラーメンゼロのページをご覧下さい。