今回ご紹介するお店は、芝大門の「天虎」です。訪問日は、11月12日です。
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お店の外観は、まるで和食の割烹のような落ち着いた雰囲気です。


一見、ラーメン屋とはまったく思えませんが、店頭の看板を見るとラーメン店であることが分かります。
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このお店は、天鳳@六本木の暖簾分けで、もともと武蔵小山にありましたが、2005年7月に当地に移転したそうです。

店内の照明は暗めで、シックな雰囲気です。
入店すると、割烹着姿のお若い美人おかみが、とても静かに笑顔で出迎えてくれます。奥には、ご主人が寡黙に黙々と調理されていました。

店内は、カウンターのみ10席、着席すると先ほどの女将さんが、暖かいおしぼりを手渡してくれます。

券売機は無く、食後後精算方式です。メニューを見て注文します。
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基本のメニューは「らーめん(醤油)」か「つけ麺」になります。

冬季限定メニューで、「味噌」800円(左)と、「坦豚麺(タントン麺)」900円(右)もありました。
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しかし、こちらでの定番は、らーめんの「一三五(いちさんご)」です。
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「一三五」とは、麺の硬さ、油の量、味の濃さを表す数字で、「一三五」=麺固め・こってり目(アブラ多め)、味濃い目になります。
カウンターに座ったら、「いち・さん・ご、お願いします」などと注文します。

ここでは、麺柔らかめや、味薄めはありません。麺の固さや味を普通にしたい時は「普通」と注文します。

オーダーは、「らーめん」650円で、「一三五」より麺固めの「ばり三五」にしました。

待つことしばし、「ラーメン 一三五」の完成でーす♪
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具は、シンプルにチャーシュー、ネギ、メンマにほうれん草です。

見た目で驚くのは、そのスープの少なさです。
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具はおろか、麺まですべてはスープに浸かっていません。和えそばかと思うようなスープの少なさです。

そのスープですが、脂多め・味濃い目というだけに、力強い豚骨ベースのかなり濃厚な醤油味です。ご飯が欲しくなるくらいの味の濃さ、しょっぱさでした。
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麺は、札幌ラーメン専門店でよくつかわれている西山製麺の麺です。
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黄色で縮れが強く、バリ固にしたため、かなりの歯ごたえです。しかし、この強靭なコシの麺が、濃い味スープによく合って、実に美味しいです。

チャーシューは、多分肩ロースでしょうか?赤身で脂身が少なく、歯ごたえがあり噛みしめると味が染み出るタイプです。
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総評として、力強く濃い味の適量スープで、固い麺を噛みしめて食べる、そんなラーメンでした。スープは少ないですが、これだけの濃度なら、麺の量と併せて考えてもむしろ適量かもしれません。

あと、こちらは、女将さんの控え目ながらとても丁寧な接客が素晴らしく、実に気持ちの良いものでした。
食べ終えてタイミングが合えば、2回目の、今度は冷たいおしぼりが提供されることでも有名です。(ワタシは、急いでいたので、2回目はありませんでした)

無口で職人肌のご主人と、今時「清楚」という形容詞が似合いそうな若い女将さんの組み合わせで、この雰囲気を実にぴったりと表現されているのが「美食道」というブログの記事です。あまりに的確な表現なので、引用させていただきました。

    『そして、ラーメン一筋、といった感じの寡黙そうな店長と
    割烹着女将の組み合わせは、まるでサントリー「伊右衛門」の
    本木雅弘と宮沢りえそのまま。』

味もよく、他のメニューも評判は良いようです。何度も通いたくなりますね。天虎さんご馳走様でした!

天虎

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