今回のお店は、10月10日に御徒町で新規オープンした「馬賊」です。
「馬賊」と言えば、注文が入ってから麺を打つ手打ち麺で有名なお店です。浅草本店ですが、特に日暮里にある支店が何度かマスコミにも登場していました。
今回、拙記事につけていただいたぐすさんのコメントで、新しく御徒町に支店がオープンしたことを知り、やって来ました。訪問日は10/18です。
店舗正面の向って左側が製麺スペースになっていて、注文毎に麺帯から麺を打ちます。
店内は、まだ真新しく綺麗です。
壁面には、「手打拉麺の由来」と書かれた額が飾られていました。
千数百年前の中国山東省濟南が、手打ち麺発祥の地と書かれています。
ラーメンは中国では、「拉麺(ラアミエン)」「押麺(ツェンミエン)」などと書かれます。「拉麺(ラア)」「押(ツェン)」ともに、手で引っぱるという意味です。
「拉麺」とは、もともと道具を使わず手で延ばした麺です。
まず緬帯を両手の長さにまとめた太い棒状にし、その両端を持って上に放りあげてはねじって2つに折り、両手で引っぱって伸ばし、また両端をもってねじって放りあげ、台にたたきつけます。この動作を繰り返し、2本が4本、4本が8本、8本が16本というふうに本数を増やしていきます。
そうです、こちらのお店では、まさに注文を受けてから麺を打ち始めるのです。
卓上メニューはこちらです。
オーダーは、一番人気の「坦々麺」900円にしました。
注文が入るとすぐに麺を打ち始めます。バシンバシンという威勢のいい音が店内に響き渡ります。
店内と麺打ち台・厨房はガラスで仕切られていますが、料理を受け渡しする空間が空いています。そこからほんのちょっぴり打ち粉が飛んできます。でも、全然気になりません。
麺打ち台に一番近いカウンター端で見ていたのですが、手延べの工程がとても鮮やかでした。動作の見事さに見とれていて、写真を撮り忘れました(汗)
麺を打ち終わると、当然、麺茹で、ゆで上がった麺を一旦水で締めていました。
少しして、「坦々麺」完成でーす♪
具は、炒め挽肉にネギ、ホウレン草といたってシンプルです。
一般に坦々麺というと、オレンジ色のスープにチンゲン菜というのが定番ですが、こちらの坦々麺は、真黒なスープです。
スープに浮かぶ黒い粒粒の正体は、大量のゴマと山椒をはじめとする幾つかの香辛料です。
スープのお味は、ゴマの風味が香ばしく、辛さはほとんどありません。とてもあっさりしていますが、不思議なコクがあり、後引く美味しさです。
麺は、細ストレートでツルッツルでした。「馬賊」は、何といっても目の前で打った打ち立て麺がやはりウリですね。
この麺がとても素晴らしいノド越しです。
表面は限りなく滑らかでスベスベ、まるで赤ちゃんのほっぺたみたいな食感です。
いわゆるコシは強くありませんが、噛みしめると軽い反発力があってプッツンと切れる感触も心地いいです。何より風味もいいですね~!
とても上質な麺と、あっさりスープであっという間に食べちゃいました。
一般的な人気メニューは「坦々麺」ですが、ラーメンフリークには手打ち麺の良さがダイレクトに楽しめる「つけ麺」が好評のようです。
次回は、「つけ麺」いってみよー!