この日は久々にガッツリ食べたくなったので、蒲田にあるこちらのお店へやって来ました。

訪問日は8/7です。

お店の名前は「らーめん潤」です。暖簾には「一麺入魂」の文字が。

このお店は、もともと新潟燕市にある燕三条ラーメンの代表的な名店です。

燕三条ラーメンとは、例えば喜多方ラーメンの様にその地域の根づいた特徴的なご当地ラーメンの一種類です。
燕三条ラーメンの特徴は、粒状の背脂を大量に浮かべるスタイルで、その歴史は昭和初期までさかのぼります。
東京にも背脂を使ったいわゆる背脂チャッチャ系と呼ばれるラーメン店が多数存在しますが、燕三条ラーメンは、背脂ラーメンの元祖とまで言われています。

地方の有名店として、東武百貨店池袋店の「諸国ラーメン探訪区」というイベントに2003年11月から1年間の期間限定で、出店していました。
1年の期間満了後、東京支店として、すぐにここ蒲田に新規開店しました。
当時は、新潟に行かないとこの味が食べられなくなるかと心配したのですが、まずは一安心でした。

店内に入ってすぐ左側に、食券機があります。

オーダーは、ベーシックな「中華そば」680円にしました。

注文すると背脂の量を聞かれます。

久しぶりなので「鬼油」をチョイスしました。
店員さんから「背脂多いですが、大丈夫ですか?」との確認あり、もちろん「ハイ、OKです!」のリプライです。

店内壁面にもメニューが貼ってありました。

卓上には、シンプルなです。

ちょっと画像が切れましたが、「自家製極太麺のため、ゆで時間がかかります」という内容のインフォがありました。
実際、オーダーから完成まで10分以上かかったようです。

「中華そば(鬼油)」完成です!

スープ表面には、無数の背脂がこれでもかという位にビッシリと層を成しています。

「一麺の雪景色」というキャッチコピーはどうでしょう?

ところどころに黒く見えるのは具の岩海苔です。岩海苔は、このラーメンの人気のトッピングです(今回はトッピング無し)。
通常でも少量入っていますが、トッピング追加で、岩海苔増量が人気です。

その他の具は、メンマです。背脂の中に沈んでいて見えません。

そのスープですが、見た目からは想像できないほど魚介風味がバッチリと効いています。

煮干し風な味わいですが、実際には利尻昆布と日高昆布が大量に使われた上品なダシです。
また、大量の背脂ですが、醤油味のスープにコクと甘みを追加する作用をしていて、不思議とくどさはありません。

そんな和風テイストのスープに泳ぐ麺は、うどんかと見紛うほどの極太麺です。

オーストラリア産最高級小麦粉を使用したという自家製麺は、モチモチした食感で美味しいです。

チャーシューは、背脂の底に隠れていましたが、でっかいです。

背脂の海からサルベージしようとしたら、崩れてしまいました。それほど柔らかです。

パット見はコテコテ・ギトギトの脂っこそうなラーメンですが、実際は和風な味わいで、むしろすっきりといただける一品です。

店頭には「いただいたご縁を大切に」の文字が掲げられています。東武百貨店からのラブコールがなければ、東京への出店は無かったのではないでしょうか?
そんな想いが感じられる一文です。
何と言っても、新潟燕三条ラーメンが食べられるのは、首都圏ではここだけです。

見た目とは裏腹に大人しいラーメンですが、ときおり食べたくなる、そんな一杯、そんなお店でした。

らーめん潤のHPはこちらです。

らーめん潤

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